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令嬢は元暗殺者に恋をする
第68章 出会った場所で
 向かった先はカーナの森。
 ここへ足を踏み入れたのはあの時以来であった。

 そう──。

 サラと出会ったとき以来。
 カーナの森はアルガリタの町と隣町メイルを繋ぐ重要な通路。

 脇道はなく、起伏のない平坦な道が延々と続く一本道。
 道幅は馬車がすれ違えるほどの広さ。剣を振るうには問題はない。

 ここでサラとの式を終えた後、賊に扮した暗殺者たちに自分たちが乗る馬車を襲わせようとファルクは企んでいる。

 その場面を人の目に触れられるのは、ファルクにとってはできるだけ、いや、絶対に避けたいはず。

 ならば、事をなすには人通りの途絶えた夜、もしくは早朝。

 式の後に向かうと言い、さらに、暗殺者たち二十人が動くとなれば朝ということはまずない。
 したがって、馬車が襲われるのは夜。
 当然のごとく、夜の闇にまぎれて敵を殲滅させる方が自分も動きやすい。

 だが、問題は関係のない人間がたまたまカーナの森を通り、戦いに巻き込んでしまうことであった。
 それは避けたいところ。

 アルガリタとメイル、双方の森の入り口をふさぐことなど不可能だ。
 人の出入りを制限することまではさすがに無理がある。
 戦いを長引かせるつもりはない。わずかな時間で片をつける。

 そのわずかの時間があればいいのだが……。
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