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第6章 あなたは最低な人

　部屋に戻ったサラはベッドにもぐり込み、頭まで掛布を被ったまま丸めた身体を震わせていた。
　心臓の鼓動が自分でもはっきりとわかるくらい鳴っていた。

　あんなことをされるのは初めてであった。

　サラはそっと、ため息をこぼした。
　まだ、身体中が火照るように熱い。

　怖かった……ほんとうに怖かった。
　テオが現れなければ、私、あのままハルに……。

　サラはそろりと起き上がった。

　でも、私、決していやではなかった。