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令嬢は元暗殺者に恋をする
第75章 戦い -1-
「ハル! 後ろ!」
いったん、動きを止めたハルの耳にサラの悲痛な叫び声が入った。
咄嗟にサラをかえり見てその視線の先をたどると、馬車の側で弓を持つひとりの敵の姿。
矢が放たれた。
「ハル!」
続けて自分の名を呼ぶサラの声。
暗闇を切り裂き、一直線に向かってくる矢を一撃で剣で叩き伏せる。
真っ二つに折れた矢が地に突き刺さった。
あらたに弓をかまえこちらへ狙いを定める敵に向かって迷うことなく走る。
正確に狙いを定めることができず、数に任せて放ってくる矢を二本の剣ではじきとばし、その敵目がけて、左手に持った剣を投げ放つ。
勢いよく回転しながら剣は敵の頭部を狙う。
が、すんでのところで交わされてしまう。
しかし、それも計算のうち。
敵の驚く顔が間近。相手の間合いに踏み込んだハルは勢いに任せ剣を斜めに振り上げた。
斬られた敵の手から弓矢が離れ、仰け反るようにして馬車の側に隠れていたファルクの足元にどさりと崩れる。
十三人──。
いったん、動きを止めたハルの耳にサラの悲痛な叫び声が入った。
咄嗟にサラをかえり見てその視線の先をたどると、馬車の側で弓を持つひとりの敵の姿。
矢が放たれた。
「ハル!」
続けて自分の名を呼ぶサラの声。
暗闇を切り裂き、一直線に向かってくる矢を一撃で剣で叩き伏せる。
真っ二つに折れた矢が地に突き刺さった。
あらたに弓をかまえこちらへ狙いを定める敵に向かって迷うことなく走る。
正確に狙いを定めることができず、数に任せて放ってくる矢を二本の剣ではじきとばし、その敵目がけて、左手に持った剣を投げ放つ。
勢いよく回転しながら剣は敵の頭部を狙う。
が、すんでのところで交わされてしまう。
しかし、それも計算のうち。
敵の驚く顔が間近。相手の間合いに踏み込んだハルは勢いに任せ剣を斜めに振り上げた。
斬られた敵の手から弓矢が離れ、仰け反るようにして馬車の側に隠れていたファルクの足元にどさりと崩れる。
十三人──。

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