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令嬢は元暗殺者に恋をする
第79章 戦い -5-
「そうかもしれないし。もしかしたら、俺なんかがいなくなったところで、組織は何とも思わないかもしれない。もともと、俺みたいに、たいして役にもたたない子どもなんて、いてもいなくてもどうでもいい存在だったから……今回のことだって、単なる数合わせにしか過ぎないよ。あそこで腰抜かして目を丸くしているおじさんが聞いたら怒り出しそうだけどね」

 おじさんと言って、少年は馬車の側で座り込んでいるファルクをちらりと見やる。

「それと、もうひとつ」

 むしろ、今から告げることの方が、少年にとって過酷なものとなるであろう。

「おまえが追われるのは自分がいた組織だけとは限らない」

 一瞬、意味がわからないと少年は首を傾げたが、すぐにハルの言ったことを理解したようだ。

「それって……」

「そうだ。俺は組織を抜けた身だと言った。追われている立場だ」

「つまり、ハルとかかわった俺も……レザンの組織に?」

 ハルは静かにうなずく。

「それでもいいのか?」

 少年はごくりと唾を飲み込んだ。

 ここで生き残るということは、その覚悟を受け入れるということ。
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