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令嬢は元暗殺者に恋をする
第83章 王女アリシア
アイザカーンの暗殺者を倒し、ファルクの企みを封じたあの日の早朝、王女の命によって──あらかじめハルがアリシア王女にこのことを話し、ファルクを捕らえるよう伝えていたのだ──カーナの森を訪れた兵たちはトランティア家の馬車の側で座り込むファルクの姿を見つけ彼を王宮へと連れ帰った。
が、王宮へたどり着くと、どこで情報を得たのか門前で待ちかまえていた女王の側近兵によってファルクを引き渡せ、これは女王の命令だと言われ、問答無用で連れていかれてしまった。
つまり、毒の入った小瓶のみならず、その毒を渡した張本人を伝えるはずだったファルク自身も、アリシアの元に連れて帰ることはできなかった。
女王の罪を糾弾することのできる唯一の証人と証拠を、みすみす相手に引き渡してしまうこととなった。
だが、そのことを誰が責めることができようか。
女王の命令と言われて逆らえる者など誰一人いない。
さらに、アリシア王女以外の者には決して渡そうとしなかったファルクが握りしめていた小瓶は、これもまたイザーラの命令によって、ファルクの両手首ごと斬りとされてしまった。
が、王宮へたどり着くと、どこで情報を得たのか門前で待ちかまえていた女王の側近兵によってファルクを引き渡せ、これは女王の命令だと言われ、問答無用で連れていかれてしまった。
つまり、毒の入った小瓶のみならず、その毒を渡した張本人を伝えるはずだったファルク自身も、アリシアの元に連れて帰ることはできなかった。
女王の罪を糾弾することのできる唯一の証人と証拠を、みすみす相手に引き渡してしまうこととなった。
だが、そのことを誰が責めることができようか。
女王の命令と言われて逆らえる者など誰一人いない。
さらに、アリシア王女以外の者には決して渡そうとしなかったファルクが握りしめていた小瓶は、これもまたイザーラの命令によって、ファルクの両手首ごと斬りとされてしまった。

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