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第10章 真夜中の臨界点

「思っていた以上ですよ…朋香さん…」


その声は、先ほどよりも、何か意味を含んだ様な言い方だった…

キッチンの隅の方で、後から鄭さんに胸を鷲掴みにされながら、乱暴に身体を引き寄せれていた。

先ほどよりも、奥へ硬いものが入ってきていて、膣の奥へと貫かれている錯覚になりそうだった…

いくら声を押し殺しても、声が漏れてしまっていた。

「どうせ…フィアンセのものと、比べているんだろ？ふふふ…たまんないよな…」

そんなことない…と言いそうになったが、朦朧とした意識の中で、何も言えずにいた。

鄭さんは、今までの穏やかな口調とはうって変っていた。激しく下半身を打ち付けられ…口を手で塞がれて…

彼のなすままに、立ったまま腰を動かす事に集中している自分がいた。

「ああっ…もぅ…許して…、嫌…」

気が変になりそうだった。

「もっと…おかしくなれよ…たっぷり犯してやるぜ…好きなんだろ？硬いのが…正直に言えよ…」

耳元の囁きに、コクリとうなずいている自分がいた…