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あの頃に戻って……
第16章 門出
髪をお義母さんが結ってくれる。
支度が着々と整う。
時間も着々と進んでいく。
「美都さん、優大を受け入れてくれて、本当にありがとう。」
お義母さんが優大くんへの思いを話し始めた。
「あの子は母親があんなんだったから、私が育てなきゃ!って思ってた。間違えた道に進まれたら大変だからって。そればかり、思って…。いつの頃からか、あの子は朝起きて母親がいなくても平気になって、母親に気を遣う子になってしまった。それが不憫でならなくてね。莉緒さんにはたくさん私の思いを伝えたんだけど、全く届かなくて……。私と莉緒さんにも気を遣うようになってしまって、子どもらしさが欠けてしまいそうで怖かった。」
泣きながら話してくれる。
「実際、あなたと出会うまでの優大は自分から笑ったりしなかったんだよ。相手が笑うのを見てから笑ってたの。それがあなたと暮らすようになって、とても素直に自分の気持ちを表せているのを見て、本当に良かったって安心したの。血の繋がりなんて関係ないね。もしかしたら、そういう意味で、新しく生まれてくる赤ちゃんへの壁はいつか感じてしまうかもしれないけど、今まで通り、優大のこと、よろしくお願いね。」
と、続けた。
「はい。私、優大くんがとっても可愛いです。たくさん愛する自信あります。」
そう話した。
お義母さんも大変な思いをしていたんだね。
支度が着々と整う。
時間も着々と進んでいく。
「美都さん、優大を受け入れてくれて、本当にありがとう。」
お義母さんが優大くんへの思いを話し始めた。
「あの子は母親があんなんだったから、私が育てなきゃ!って思ってた。間違えた道に進まれたら大変だからって。そればかり、思って…。いつの頃からか、あの子は朝起きて母親がいなくても平気になって、母親に気を遣う子になってしまった。それが不憫でならなくてね。莉緒さんにはたくさん私の思いを伝えたんだけど、全く届かなくて……。私と莉緒さんにも気を遣うようになってしまって、子どもらしさが欠けてしまいそうで怖かった。」
泣きながら話してくれる。
「実際、あなたと出会うまでの優大は自分から笑ったりしなかったんだよ。相手が笑うのを見てから笑ってたの。それがあなたと暮らすようになって、とても素直に自分の気持ちを表せているのを見て、本当に良かったって安心したの。血の繋がりなんて関係ないね。もしかしたら、そういう意味で、新しく生まれてくる赤ちゃんへの壁はいつか感じてしまうかもしれないけど、今まで通り、優大のこと、よろしくお願いね。」
と、続けた。
「はい。私、優大くんがとっても可愛いです。たくさん愛する自信あります。」
そう話した。
お義母さんも大変な思いをしていたんだね。