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第16章 門出

結婚式から披露宴ができる会場も、レジャー施設も完備してリニューアルした、湯本総本舗。

式場を使うのは私たちが第1号！

結婚式は森をイメージした木々に囲まれた教会。

優しい太陽の光が照らし出す。

聖歌隊の歌声がぴったり！

扉が開き、多くのゲストに迎えられる。

それだけで嬉しい！

振り向いて待つ、優輝くん。

シルバーのタキシードがとてもよく似合う！

かっこよくて、ドキドキする。

私と父さんが歩く前を咲良と良雅と優大がお花を撒きながら歩いてくれる。

優大が手に取ったお花を撒かずに歩くのが見えた。

それを咲良に渡してた。

微笑ましくて笑顔になる。

体調も今の所悪くない。

誓いの言葉を言って、指輪の交換をして、誓いのキスをする。

ベールを上げられて、優輝くんが照れてるのが分かった。

「美都…世界で一番、愛してるよ。俺のお嫁さんになってくれて、ありがとう。」

そんな言葉…反則だよ。

涙で目の前が見えなくなる。

優輝くんが涙を拭ってくれる。

「私も。世界で一番愛してる！」

あの頃、手に入らなかった悔しい気持ちを思い出し、また泣いて…

披露宴でも泣きっぱなしだった。