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あの頃に戻って……
第5章 同窓会
優輝くんからの告白は、とても嬉しくて、涙が出そう。

若かったら、嬉しくて泣いてた。

涙を我慢できるようになった分だけ、年月を重ねたのね。

どんどん嘘つきになっていく。

私の返事を聞いても何も答えない、優輝くん。

貴方のほうこそ、困ってしまったみたいね。

「……」

謝ろうかと口を開こうとしたら、

「戻ろう?」

そう言われた。

そして、優輝くんに手を差しのべられる。

「うん。」

頷きながら、差しのべられた手を取る。

扉を開けようと扉の前で、手を……離す……

「名残惜しいなー。」

優輝くんが言う。

賑やかな室内。

小声だから私たちしか聞こえない。

「もっと手、繋いでたい。……なんてね。」

ドキッ!!!

優輝くんの笑顔にまた胸がときめく。

こんな感情、まだ、あったのね。

「優輝くん……」

「そんな切なそうな顔すんなよ。」

「私……そんな顔してる?」

「してる。ちょっと……良い?」

また、手を引かれて、連れていかれる。

そこは、更衣室!

内鍵を締める。

「今日は、遅くなれるんだろ?」

手を繋いだまま……話す。

「えぇ。別に……盛り上がったら飲み明かしちゃうかもって言ってきたから、時間は気にしなくても大丈夫よ。」

「俺もだ。……終わったら二次会行かないで、二人で……飲まない?静かなところで……」

「(コクン)」

「……もう15年経ったんだな。」

握ってた手に少し力が入ったのが分かった。

「そうね……二人きりの二次会で、たくさん……話そう?……お酒入ると……泣くこともあるけど、そこは赦してね?」

「あぁ。」

まだ、手、繋いでいたいのに、会話が終わってしまった。





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