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あの頃に戻って……
第5章 同窓会
「ダメ……よね?」

口が……動く。

「ん?」

「こんな……気持ち……」

「どんな気持ち?」

聞かれる。

「あの頃と同じ……優輝くんのことが……好きな……気持ち……」

見つめ合う……

あの頃はできなかった、想像止まりだったことが……今、できてる。

「……ダメじゃないよ。少なくとも俺の中ではもう、誤魔化しきれないところまできてるよ。」

「……優輝くん……」

泣いたらダメッ!

「嬉しい……優輝くん……」

じんわり、目頭が熱くなる。

涙が溢れそうになる。

「美都は、あの頃よりずっとキレイで可愛くなったね。」

優しい眼差しのまま、そんなことを言う。

胸の鼓動がまた激しさを増す。

「優輝くんだって……カッコいいよ。昔も今も……相変わらず、素敵なままね。」

微笑みながら言う。

「サンキュー。美都のその笑顔、本当に変わらないね。……そろそろ戻ろうか。」

「えぇ。」

「また、手、離すとき、名残惜しいんだろうなー。」

苦笑いしながら言う。

「また……このあと、二人きりになったら、……繋ぎましょ?」

「あ、うん!」

そう言って、更衣室を出て、扉を開ける時まで手を繋いでいた。

そっと離した手に残る、優輝くんの温もり……


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