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あの頃に戻って……
第10章 旅立ち
「佐山優輝です。きちんと、お会いするのは初めてだと思います。」
そう言って優輝くんが挨拶をする。
「どうも。初めまして。美都の父の雅哉です。」
「母の美里です。」
子どもたちは庭で遊ばせて、その間に話すことにした。
純和風のこの家。
ほとんど和室しかない。
正座、大丈夫かしら?
「美都さんからお聞きになったかもしれませんが、俺自身、先日離婚したばかりです。2歳の子どもが1人いまして、俺が育てることになりました。美都さんには2人、お子さんがいるので、負担をかけてしまうかもしれませんが、必ず幸せにします。何があっても護ります。どうか、美都さんと結婚を前提にお付き合いさせていただけないでしょうか?」
優輝くんの真剣さが伝わってくる。
嬉しい!
「付き合うのも結婚するのも構わないよ。俺は子どもが大好きだ。2人だろうと3人だろうと、俺たちに甘えなさい。1人で何でも抱えないで、頑張ろうとしないで、俺たちを頼りなさい。俺は美都が幸せならそれで良い。」
「父さん……」
「美都は結婚してもどこか不安そうで、どこかうわの空で心配だったの。美都は他に想ってる人がいるんだろうなって思っていたの。優輝くんだったのね。回り道して、やっと手に入れるんだから、今度こそ幸せになりなさいね?」
「母さん……」
気がついていたのね。
「ありがとうございます!」
「あとは、離婚届を出して、龍聖くんに咲良のことを伝えることだな。」
「はい。」
「優輝くんの家の近くに9月オープンのこども園がまだ園児募集してたな。3人ともそこに通わせるか?園長は俺の親友だから聞いとくぞ?美都はどうする?一度戻ってくるか?」
「子どもたちはそうね。それで良いかな。咲良もこっちの学校通うとなれば早くお友達作った方が良いだろうし。私は……優輝くんといたいな。」
そう答えると、
「聞くだけ野暮ですよ、お父さん。」
と、母さん。
こういう温かい空気、嬉しいな。
そう言って優輝くんが挨拶をする。
「どうも。初めまして。美都の父の雅哉です。」
「母の美里です。」
子どもたちは庭で遊ばせて、その間に話すことにした。
純和風のこの家。
ほとんど和室しかない。
正座、大丈夫かしら?
「美都さんからお聞きになったかもしれませんが、俺自身、先日離婚したばかりです。2歳の子どもが1人いまして、俺が育てることになりました。美都さんには2人、お子さんがいるので、負担をかけてしまうかもしれませんが、必ず幸せにします。何があっても護ります。どうか、美都さんと結婚を前提にお付き合いさせていただけないでしょうか?」
優輝くんの真剣さが伝わってくる。
嬉しい!
「付き合うのも結婚するのも構わないよ。俺は子どもが大好きだ。2人だろうと3人だろうと、俺たちに甘えなさい。1人で何でも抱えないで、頑張ろうとしないで、俺たちを頼りなさい。俺は美都が幸せならそれで良い。」
「父さん……」
「美都は結婚してもどこか不安そうで、どこかうわの空で心配だったの。美都は他に想ってる人がいるんだろうなって思っていたの。優輝くんだったのね。回り道して、やっと手に入れるんだから、今度こそ幸せになりなさいね?」
「母さん……」
気がついていたのね。
「ありがとうございます!」
「あとは、離婚届を出して、龍聖くんに咲良のことを伝えることだな。」
「はい。」
「優輝くんの家の近くに9月オープンのこども園がまだ園児募集してたな。3人ともそこに通わせるか?園長は俺の親友だから聞いとくぞ?美都はどうする?一度戻ってくるか?」
「子どもたちはそうね。それで良いかな。咲良もこっちの学校通うとなれば早くお友達作った方が良いだろうし。私は……優輝くんといたいな。」
そう答えると、
「聞くだけ野暮ですよ、お父さん。」
と、母さん。
こういう温かい空気、嬉しいな。