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第13章 違和感

家事も完璧だった紗蘭だったのに、最近はたまに化粧も落とさず、慌てるように、料理をしている時がある。

最初は仕事に慣れなくて、疲れているのかと思ったけど、何だか違うような気がする。

あくまでも、気がするだけで、何の根拠もないのだけれど…。

今までも、結婚してるようには見えないくらい、独身時代と変わらず、自分磨きをしていた紗蘭。

だから、今までだって、綺麗なのは当然だったのだけど、最近何だか色気が増したような気がする。

そう、これもあくまでも、気がするだけなのだが…。

こうしたちょっとした違和感を何度か感じるようになって、何となく紗蘭に対しての不信感を持つようになった。

不信感を持ち始め、何となく紗蘭の事を観察するようになると、いくつかの怪しい共通点がみつかった。

偶然なのかもしれないが…。

ほんとに些細な事。

気にする事ではないのかもしれないが、何だか嫌な予感がするんだ…。