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続「辿り着く 先には」
第3章 『支配』
頭の中が一気に酸素を取り込み、真っ白になった。そして槍は脳までをも貫く感覚がして白い弾ける光を瞼の裏で見た途端、激しい痙攣が起こり魔王の槍を下の口で喰い千切るほどの絞まりを見せ聖からも呻き声は小さく上がる。
「きっついわ、絢音。全てを持っていかれる、今までで一番の奴隷や。もっと、鳴き、もっとや!」
「ああー、いやぁー!」悲鳴に近い声が部屋を埋めて、自分の耳にそれは反響し身体は心とは裏腹に反応を示し何度も何度も達するのだった。

魔王は満足を示して際奥に白い猛りを放ち、引き抜くと絢音の口にそれを含ませ舐めさせた。膝をついて頭を抑えられ息も絶え絶えになっているところにその熱い液体は流れた。

「契約や絢音、これを飲めばお前の血となり僕の全てが今、お前を支配し足の爪の先までも血液として運ぶだろう。隅々まで行き渡り、もう完全にお前は僕の奴隷だ。」虚ろう頭の中で言葉だけが命令を響かせ、心に刻まれた。契約の証は血となり肉となる、もう逃れられないとそう思った。聖の液体は全てを支配し、完全なる虜と祭り上げられた。ぼうっとした意識の中でも、外された手錠の音で小さな意識を繋ぎ止め足に両手を回した絢音。

「全ては、ご主人様の為に。私の血も身体も魂も、貴方様の物です。契約をありがとうございます。」

その頭を掴んで、虚ろな瞳を目にし唇を一度だけ奪った。何故か、最後だけは優しい優しい口付けをくれる。その意味が知りたかった。

今の意識ではそれは、考えられない。本当は考えなくてはならないとても大事なことであったのに・・・

静けさが戻り、再び闇が二人を包む。静寂の中に支配の名残りは漂い、絢音の心と聖の想いが交差した。短く長い夜がやってこようとしていた。

抱き抱えられた、肌の温もりだけが今の絢音を支えた。震える心が堪らなく、揺れた。この先を思うと不安だけがまた襲ってくる様で、すがり付くように聖の胸に身を預けるのだった。



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