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続「辿り着く 先には」
第4章 『別離』
昨日は遅めの夕食を食べてから眠り、とうとう別れの朝が来てしまった。不安感を持ちながらも聖の腕の中で目が覚めて、深呼吸をした。帰ればあるのは、また辛い現実だった。話もしない旦那との距離は遠くなるばかりだった。だがまだまだ、自立できるほどに稼げる程までは起動には乗っていない。考えることは山ほどあったのだが、製作をしながらそれらを無視した訳ではないが漂わせていることは事実だった。

愛が欲しかった絢音。孤独と、悲しみはいつも背中合わせだった。横顔を眺めては、聖のくれたものがなんだったかを考える。絶対的な支配の中に、安心と愛は存在していた。もう、抗うことは出来ないだろう。目が開かれて、うつろう意識の中におはようと言われた。

「おはよう、よく眠れた?」
「ああ、あれだけ運動すればなぁ。随分と従順になって、楽しんだわ。帰る前にまた、ご奉仕してな。」それに顔を赤らめながら、もうっとため息をついた。自分が悩んでいることが馬鹿馬鹿しくなるくらいに。

「昼過ぎの新幹線やろ、駅までは送っていくよ。まだ、時間はあるなぁ。悲しい顔は無しやよ。」空気を感じ取って、先手を打たれる。そのまま、胸に顔をうめた。不安を拭えない絢音。抱き締めてやる聖。
「帰ったらまた、忙しくなるかって思ったから。それを考えていただけよ。聖は大丈夫?」
「大丈夫かは分からへんけど、絢音が色々と電話してくれるしなぁ。僕ならなんとか、ごまかしながらやるよ、絢音も辛くなったらいつでも、なんでも言うとええよ。夏にはまた会えるかもしれへん?」
「7月に連休があるから、そこで来れるかは考えてるわ。」

そうかと一言いって黙ったあとに、腕がするりと背中からお尻に下がった。静かにさらさらと触る手付きが厭らしさを増す。体が一度、びくりとそれに反応して跳ねた。散々、触られ体が反応をするように躾られた。調教の成果は全て身体が覚えている。ゆっくりと手は上がり、胸を揉みしだかれる。身体の芯がすぐに痺れそうになり、下半身に力を入れた。

「力を抜きぃ、常に快楽には抵抗は無しやよ。もっと、もっと淫らになりぃ。そして、僕を楽しませて。絢音は奴隷なんやから。」
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