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第2章 Scene.01

　
「それにアイツよアイツっ。アイツ…なんで………」

　ボスの事っスね。

　暫くして目を覚ましてから聞いた時の、驚いた姐御の顔が忘れられないっス。

　確かに黒髪オールバックで縦縞黒スーツに緩めた黒ネクタイなんて、アッシら山賊のボスとは思えないっスよね。

　精々、インテリヤクザの若頭が良いトコっス。

「あの人も…ヌケてるトコ…あるよね………」

　勇者の坊ちゃん、そりゃ言っちゃいけませんぜ。

　なかなか目が覚めない姐御を前に、アッチに単騎で殴り込み行ったボス。

　出て直ぐに、姐御が目を覚ましたっス。

　更に言えば、アッチには獣人居ないっス。

　こっちっス。

　方向違うっス。

　只でさえ、陰が薄いと聞いてるっスけど、更に薄くなる気がするっス。

　アッシらも、ボスがあんなんでちょっと不安になってきたっス。

　取り敢えず、ボスが戻ってくるまで、アッシが姐御を助けるっス。

「あんっ……あんまり頭動かさないのぉっ」





　ちょっとムラムラッときてやばいっス。