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龍、人生の絆
第4章 絶望…希望…
一方、ルナは困っていた。
確かに龍には助けを求める電話を掛けたが
本当にすぐに会いに来るとは思っていなかった。
一体、どんな顔して合えば良いのか?
これもまた不安な一夜を
明かしたのだった。
「おはよう。元気そうだね。」
「龍さん、ご無沙汰してます。
お元気ですか?」
「俺は変わらないよ。ルナは?」
ニコリとルナに笑いかけると
ルナは笑顔が崩れていった。
まるで限界を超えて
決壊したダムの様に一気に泣き崩れた。
「ルナ!!」
「うっ、うっ、
龍さん…私、
私…どうして良いのか
分からない」
「しっかりしろよ。
まずはここに座りな。」
泣きじゃくるルナを
龍は優しく抱きしめた。
頭をしばらく撫でて
「ルナ、何があったの?
話してくれないと分からないよ。」
「うっ、仕事が主人にばれて
離婚されて家を出されました。
今、事務所で寝泊りしています。
そして主人の会社が倒産して
子供が…施設に…
引き取りたかったけど
養育能力がないと見られて
引き取れませんでした。
子供は今、
施設に入っています。
可愛そうに…
私のせいで…私のせいで…」
また泣きじゃくるルナ。