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明治鬼恋慕
第11章 夜叉

又左衛門は焔来のすぐ横に腰を下ろし、手に持っていた刀をわきに置いた。

黒い鞘に収まったそれはリュウから奪った刀である。


「酷いうなされようだ。いったい何の幻覚を見せられていることやら…」

「……ハァっ…─ァッッ!……っ、か あ、さん……」

「……?」

「……父さん…!! はぁッ……ぅ、ア…、母さ ん……、俺、……ひとりは……イヤ、……だよ……っ…」

「…ふむ、親との別れか」


意識もないのに、焔来の口がとぎれとぎれに両親を呼んでいる。

その呼び方は子供のように幼い。

又左衛門はそれを聞きながら…少しの同情と、そして邪悪な笑みを見せた。


「そうかお前たち、早くに親を亡くしたと申しておったな」


その事実だけで、この親子の別れがどれだけ悲しいものだったのかを優に想像できる。

意識のない焔来が夢の中で見ているのは…まぎれもなく悪夢なのだ。


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