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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第12章 イチャラブ 編 1-1

そんな視線でさえ直接撫でられている様な感覚で感じてしまう。
彼にはそれを気付かれたくなくて、俯いたり背中を向けたりしていると、庇うように俊が間に立ってくれるのが嬉しかったし、申し訳なくもあった。
本当に横になって休みたい・・・こんな所でいつまでも人目に晒されたくない・・・俊だって、嫌に決まってる・・・
沙紀は俊の手を握って静かに俯いた。
ホテルに入って休みたい、それが言え無くて精一杯の意思表示のつもりだった。
俊が何も言わずに沙紀の手を引いて歩き出した。
ホテルに向かって行く。
ホッとしたのと同時に身体が熱くなる。それを意識しないように俯いて歩いている内に、気が付けば建物の中まで入ってしまっていた。
薄暗い照明の下で、いくつもの部屋の写真がパネルになって壁に並んでいる。部屋の名前と料金が一緒に表示されていた。その種類の多さに沙紀は圧倒されてしまう。
この中から選ぶの?・・・
初めての場所で何をどうするのか全く分かっていない沙紀に対して、俊は躊躇した様子もなくスッと手を伸ばし、ある部屋のパネルを押した。表示された料金を支払うとカード型のキーが出てきた。
それを手に取った彼は沙紀の手を引いて奥へ歩きだす。
慣れてるの、俊?・・・
そんなことは無い、と考えても気になってしまう。
自分と同じ未経験だと思っていたが、それは何の根拠もなかったことを思い知らされた。
私が勝手に思っていただけなんだ・・・でも本当はどうなんだろう・・・
ボンヤリした頭での考え事は部屋の前に立ち止り、入るよ、と彼が声を掛けてきて打ち消された。
急に現実に引き戻されたようで、今頃になって心臓がドキドキし始める。
先に中に入った彼に引っ張られる様にして脚を運ぶと、いきなり大きなベッドが目に入り絶句してしまう。
が、これで人の目を意識しなくて済むことと横になって休める、と思うと急に身体の力が抜けていく。
思わず彼の腕にしがみ付いてしまった。
ホテルに入ってから緊張していたのだと分かる。
ゆっくりとベッドに横になった沙紀に俊は優しく言った。
「明かりを消すから、少しでも眠った方が良いよ。時間が来たら起こすから」
「ありがとう・・・ごめんね・・・」
早くも眠くなってきた沙紀に俊は頷くと、明かりを消すために彼女の視界から消えた。
目を瞑るのとほぼ同時に、暗闇に包まれた。
彼にはそれを気付かれたくなくて、俯いたり背中を向けたりしていると、庇うように俊が間に立ってくれるのが嬉しかったし、申し訳なくもあった。
本当に横になって休みたい・・・こんな所でいつまでも人目に晒されたくない・・・俊だって、嫌に決まってる・・・
沙紀は俊の手を握って静かに俯いた。
ホテルに入って休みたい、それが言え無くて精一杯の意思表示のつもりだった。
俊が何も言わずに沙紀の手を引いて歩き出した。
ホテルに向かって行く。
ホッとしたのと同時に身体が熱くなる。それを意識しないように俯いて歩いている内に、気が付けば建物の中まで入ってしまっていた。
薄暗い照明の下で、いくつもの部屋の写真がパネルになって壁に並んでいる。部屋の名前と料金が一緒に表示されていた。その種類の多さに沙紀は圧倒されてしまう。
この中から選ぶの?・・・
初めての場所で何をどうするのか全く分かっていない沙紀に対して、俊は躊躇した様子もなくスッと手を伸ばし、ある部屋のパネルを押した。表示された料金を支払うとカード型のキーが出てきた。
それを手に取った彼は沙紀の手を引いて奥へ歩きだす。
慣れてるの、俊?・・・
そんなことは無い、と考えても気になってしまう。
自分と同じ未経験だと思っていたが、それは何の根拠もなかったことを思い知らされた。
私が勝手に思っていただけなんだ・・・でも本当はどうなんだろう・・・
ボンヤリした頭での考え事は部屋の前に立ち止り、入るよ、と彼が声を掛けてきて打ち消された。
急に現実に引き戻されたようで、今頃になって心臓がドキドキし始める。
先に中に入った彼に引っ張られる様にして脚を運ぶと、いきなり大きなベッドが目に入り絶句してしまう。
が、これで人の目を意識しなくて済むことと横になって休める、と思うと急に身体の力が抜けていく。
思わず彼の腕にしがみ付いてしまった。
ホテルに入ってから緊張していたのだと分かる。
ゆっくりとベッドに横になった沙紀に俊は優しく言った。
「明かりを消すから、少しでも眠った方が良いよ。時間が来たら起こすから」
「ありがとう・・・ごめんね・・・」
早くも眠くなってきた沙紀に俊は頷くと、明かりを消すために彼女の視界から消えた。
目を瞑るのとほぼ同時に、暗闇に包まれた。

