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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第12章 イチャラブ 編 1-1

心配そうに尋ねる京一を見つめながら、沙紀はコクコクと大きく頷き、その時になって初めて泣きそうな顔になった。
それでも唇を結んで、涙を我慢している切なげな表情に、京一はドキリとしてしまう。
普段の冷静でクールな美少女と言った印象とのギャップは新鮮に感じられた。
「もう大丈夫だから。頑張ったな」
京一は冗談のつもりで沙紀の頭に手を乗せると、髪をクシャクシャとさせながら何度か撫でてあげた。やめてよ、と拒絶するとばかり思っていたのに、沙紀は目を見開いて京一を見つめ返した。
やがてツツッと頬に涙が落ち始める。
うぅっ・・・と呻いたと思うと、怖かったよ・・・と沙紀は言った。
抱き付く事はしなくても、京一の両肩に手を掛ける。泣き声は我慢しながらも涙と肩の震えは押えられなかったようだ。
京一の肩におでこを付ける様にして泣きだした。
右肩が濡れていくのを感じながら、怖がって当たり前だ・・・と京一は申し訳ない気持で胸がちくりと痛んだ。
俺達の我儘が原因だからな・・・
さりげなく慰めるつもりで沙紀の肩に手を掛ける。が、沙紀は自分から身体を寄せると、上半身を預ける様にしてしがみ付いてきた。
肩を掴む手にも力が入っている。
京一は一瞬躊躇したが、すぐさま沙紀の腰に手を回す様にして、より密着する様に自分に引き寄せた。
そうなってから、急に緊張し始める。
どうしてこうなった?と疑問符が頭の中を飛び始めた。
しばらくして沙紀は肩の震えも徐々に収まっていったが、それでもじっと京一に身体を預け続けていた。
ホッとして気が緩んで、一息ついているのかな?・・・京一はそう思うようにした。
ただ、自分のドキドキはなかなか収まらない。
汗をかいた沙紀の体臭は心愛とは違って、甘さよりも爽やかさを感じさせる。
少し大人っぽい雰囲気の彼女にはピッタリで、京一はその香りだけでクラクラしそうな気分になる。
手を回している腰は想像以上に細く、レスリング部の京一が力を入れたら折れてしまいそうな気にさせる。
もし、思いっきり抱き締めたら・・・沙紀が嫌がらなかったどんな反応をするだろう、そう考えるだけで、ドキドキが加速していく。
京一君にしがみ付いてしまってから、大胆な事をしちゃった、と自分でも思ったけれど、もうどうしようもなかった。
1人では怖くて心細かった。
一生懸命に走って、その先に京一君がいて・・・
それでも唇を結んで、涙を我慢している切なげな表情に、京一はドキリとしてしまう。
普段の冷静でクールな美少女と言った印象とのギャップは新鮮に感じられた。
「もう大丈夫だから。頑張ったな」
京一は冗談のつもりで沙紀の頭に手を乗せると、髪をクシャクシャとさせながら何度か撫でてあげた。やめてよ、と拒絶するとばかり思っていたのに、沙紀は目を見開いて京一を見つめ返した。
やがてツツッと頬に涙が落ち始める。
うぅっ・・・と呻いたと思うと、怖かったよ・・・と沙紀は言った。
抱き付く事はしなくても、京一の両肩に手を掛ける。泣き声は我慢しながらも涙と肩の震えは押えられなかったようだ。
京一の肩におでこを付ける様にして泣きだした。
右肩が濡れていくのを感じながら、怖がって当たり前だ・・・と京一は申し訳ない気持で胸がちくりと痛んだ。
俺達の我儘が原因だからな・・・
さりげなく慰めるつもりで沙紀の肩に手を掛ける。が、沙紀は自分から身体を寄せると、上半身を預ける様にしてしがみ付いてきた。
肩を掴む手にも力が入っている。
京一は一瞬躊躇したが、すぐさま沙紀の腰に手を回す様にして、より密着する様に自分に引き寄せた。
そうなってから、急に緊張し始める。
どうしてこうなった?と疑問符が頭の中を飛び始めた。
しばらくして沙紀は肩の震えも徐々に収まっていったが、それでもじっと京一に身体を預け続けていた。
ホッとして気が緩んで、一息ついているのかな?・・・京一はそう思うようにした。
ただ、自分のドキドキはなかなか収まらない。
汗をかいた沙紀の体臭は心愛とは違って、甘さよりも爽やかさを感じさせる。
少し大人っぽい雰囲気の彼女にはピッタリで、京一はその香りだけでクラクラしそうな気分になる。
手を回している腰は想像以上に細く、レスリング部の京一が力を入れたら折れてしまいそうな気にさせる。
もし、思いっきり抱き締めたら・・・沙紀が嫌がらなかったどんな反応をするだろう、そう考えるだけで、ドキドキが加速していく。
京一君にしがみ付いてしまってから、大胆な事をしちゃった、と自分でも思ったけれど、もうどうしようもなかった。
1人では怖くて心細かった。
一生懸命に走って、その先に京一君がいて・・・

