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第13章 地下アイドルの秘密　編　１－１

佐伯さんの言葉に従って、私は洗面所で着替えを始めた。持ってきた自前の水着の中からビキニを選び急いで着替える。
ワンピースよりもその方がアピールするのに有利だと思ったからだった。
私とファータフィオーレのＤＶＤを製作してもらうために、佐伯さんだけじゃなく他の人も説得しなければいけない。

恥ずかしがっていてはだめ・・・自分をよりアピールすることくらい誰だってやってるんだから・・・

洗面所から出てきた私を見て、佐伯さんは目を丸くしてじっと見つめだした。
そして、いいねぇ・・・そう呟くと近付いて来る。
「どうやって撮影したらより魅力的になるか、ちょっと考えさせてもらうよ」
そう言ってビキニを付けただけの私の身体を、近くから舐める様に見つめ回し始めた。
「このビキニは自分で選んだのかな？」
「は、はい・・・」
「お洒落だね。ピンク色の生地に白い縁取りが付いているから、胸の膨らみの大きさや形がさりげなくアピールされていて・・・計算してるね」
「そんな・・・違いますよ・・・」
否定しても本当はその通りだった。
息がかかるほど胸の膨らみに顔を近づけられて、１/３は露出している胸の谷間やカップで隠れている膨らみを、前や横からだけじゃなく下からも見つめている。少しずつ顔が熱くなっていく。
「ＥカップじゃなくＦカップはあるんじゃないかな？ね、Ｆじゃないの？」
佐伯さんは胸の前に顔を置いたまま楽しそうに、私を見つめて聞いて来る。
今にもむしゃぶり付かれそうな状態に、更に顔が熱くなり膨らみがムズムズとしてきてしまう。
「はい、Ｆです・・・でもそれは、言わないでください・・・」
佐伯さんと目が合った。悪戯な眼つきで私を見ている。
「そうなんだ・・・いろいろ考えては行動しているんだな。ファータフィオーレってグループも面白いことをやって来たそうじゃないか」
そう言って今度は後ろに回り、アップにした髪から覗くうなじから肩や背中、そしてウェストの括れまで次々と褒めてくれた。
触られてはいないのに、見られていることを意識してしまうだけで、いつもの様な刺激が身体を這っていく。それは、くすぐったい様な、むずむずしてしまう様な、恥ずかしい刺激だった。
「どうしたの？触ってもいないのに。あれ、糸くずが付いてるよ」
「んんっ！・・・」
不意に腰の上をスッと下から上に撫でられた。