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聖杏学園シリーズ ー囚われの少女達ー
第16章 ストーカー(僕の彼女)編 1-1
建物の内部には、電気と水関係,そして空調の設備設置と点検のための
スペースが必ずある。その正規の入り口は当然の様に鍵が掛り、簡単に
は入れない。
ただ、現場の作業者が簡単に中に入り点検をすることが出来る入り口が
目立たないところに作られていることがある。普段使われることがない
部屋に作られているため、時間が経てば建物の持ち主はおろか業者でさ
えその存在を忘れてしまう場合があった。
この学園の文化祭に遊びに来た時、天井裏に忍び込んで女子更衣室でも
覗けないか、と探していた時に、偶然それらしい扉を見つけたのだ。
1階の階段下にあるその部屋は、使われなくなった机や椅子、その他雑
多なものでごちゃごちゃしていた。そしてその奥に扉はあった。
今、僕はその扉を開けて暗闇の中に進んだ。

必要最小限の明かりで通路を奥に進む。様々な配線が通っている色分け
された管が沢山ある。通路は狭いが立って歩くことは出来た。まずは目
的の場所を目指す。
記憶している学園内の部屋の配置を思い浮かべながらしばらく歩くと、
通路から枝分かれに、配線を通すための50cm四方の穴がいくつも空
いている場所に出た。そこに管が数本ずつ引き込まれている。
その穴の上部の縁には、その管が向かう部屋名が書かれていた。
校長室と表示されているところをチェックする。組織の中でセキュリテ
ィに対する意識が一番緩いのは、意外とトップだったりする。知識不足
や危機に対する認識不足、それに加えて設定は全てお任せ、でデータを
チェックすることしかしない。それが普通なのだ。そして組織内の全て
の情報にアクセスできる権限も持っているから、ここを突破してハッキ
ング出来れば後は簡単なことだった。
外部からそれをやろうとすると厄介だけれど、内部からならそれほど苦
労はしない。LANケーブルの切断をしないで侵入すれば、セキュリティ
にも引っかかる可能性は少ない。

早速ハッキングの準備に取り掛かった。事前に練習や実験をしてきた甲
斐があって、スムーズに進められる。お昼休み前には殆どの作業を終え、
校長室のパソコンを覗き見る事が出来るようになった。
しかし、作業を続けるよりも瑠奈とお昼休みを過ごすことが優先すべき
ことだった。
食事を素早く済ますと、賑やかになってきた校舎内へ僕は出て行った。
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