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恋文
第4章 08/09/2016


今頃…どうしているでしょうか…?

わたしはあなたを想い、こうして手紙を書いています。

今日はあなたがとても近いです。


あなたにはじめて会った時のこと、わたし今でも覚えています。

一目惚れでした…多分あなたも。

なかなか思うように近づくきっかけがなくて、日々の忙しさに挫けそうで…

遅くまで文化祭の準備で3年生に怒鳴られて頑張るわたしに

あなたがそっと下駄箱に置いてくれたCD。


「覚えていただろうか?」って…

添えられた台詞がいつもキザで恥ずかしくなる感じがたまらなくて…ふふふ


乱れた筆跡とくしゃくしゃなプリントの裏が、その場で書いてくれたんだなって…

あなたの手が触れた物に触れることがただただうれしくて…


びっくりするご褒美をもらい、舞い上がるほどうれしくて…


靴箱を探してくれたのもうれしくて…


靴を見られたのも恥ずかしいようなうれしいような…


お弁当箱にもメッセージやキャンディをいつも入れて返してくれましたね。

字が下手でカッコ悪いからって、いつも小さな紙にパソコンでメッセージを書いてくれて…

わたしが笑うように、いろいろ工夫して書いてくれたの、宝物でした。


わたし、あなたが手渡ししてくれた「はちみつレモン」のキャンディ大事にし過ぎて食べられなくて…

いつもポッケにぎゅっと握り締めていて…溶けて歪になったの、


あなたの前で屈んだ拍子に落ちてしまい、わたしが恥ずかしくて隠そうとして…

それをあなた気がついて拾ってくれて…

「美味しくなくなるぞ~」って馬鹿だなって顔でうれしそうに返してくれたの、覚えています。

言えないことがたくさんで…

ただただ大好きで大好きで…


遠距離になった彼氏があなたに会いに来たって、あなたから聞いたの、どうしていいかわかりませんでした…

はじめは、話を聞いてくれていたの、こうして書いているうちに思いだしました。

恵美香先輩と二人でモノレールのベンチでいろいろ話をした夜…

あなたがわたしを気に入っているって…

あなたとふたりからの誕生日プレゼントだって、「彼氏に会いに帰るときに使って」ってJRのカードもらったの…

とてもショックでした…わたし知らなくて…


その夜、あなた電話をくれましたね…

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