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Dreams come true
第2章 夢は叶う・・
しばらく私たちは黙りこくっていた。
次第に空の色が青から紺に変わりだしてきて、
人けのない川原に寂しい風が吹いてきた。
もう帰ろう、と私が歩き出すと大樹に手首を掴まれた。
振り向くと、大樹は口をへの字に曲げた。
「じゃあ・・オレも正直に話す・・」
呟くようにそう言うと、川沿いの道をゆっくりと歩き出した。
私はいつもの距離まで近づいて、並んで歩く。
もう大樹は一歩離れたりしなかった。
「最初に言っとくけど、怒らないで聞いてくれよ」
「え?怒るような事なの?」
「ん・・もしかしたら・・」
「なによ、いやだ、なんなの?」
この時ばかりは私のほうが体を引いた。
「夢をさ、見たんだ・・」
「あ?夢?」