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止められなかった…
第22章 穏やかな時間…
帰りの車内、お互いに口を開かないままアパートへ着いた。

“…おやすみ…”

私は車から降りる。

『バタン』

振り返ると、エンジンを止め車から降りた峻くんがソコに立っている。

“…えっ?…”

手に大きめの袋を持って、肩を組んできた。

“早く開けてよ”

“…何で?…何のつもり?”

“泊まるから”

“…ちょっ…”

言葉を続けようとしたけれど、隣の住人の車が戻って来たのに気づき、急いで鍵を開け中に入った。

“ゆなちゃん?”

不思議そうな顔で覗き込む峻くんに

“何でもない…。アパートの人に余り見られたくなかっただけ…”

と事実を述べる。
本当に、ただ単にジロジロ見られたく無かったから。
それだけだ。




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