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止められなかった…
第27章 我慢の限界…
峻くんの帰宅を見届けた部長が、孝さんに声をかける。

“おい。話しておいた通り、最後の戸締まりしっかり頼むぞ?”

“はい。今週は早めに来て会社開けるのも分かってます”

“よし…。じゃあ宜しくな。ご苦労さん。”

立ち去る部長。

黙って話を聞いていた私は、社内に2人しか残っていないという事に気付く。


……わざと?


一瞬そんな思いが胸をよぎるが、冷静を取り繕い落ち着いたフリで指示を待つ。

そんな私の脳内を見透かしたように、椅子に座る私を背後から羽交い締めにして、耳元で囁かれた台詞……


“そんな構えんなよ…。時間はたっぷりあんだから…”

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