この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
あなたが教えてくれたこと
第9章 9
「ねえ、お母さん」

入浴を終えた智哉がバスタオルで髪を拭きながら声を掛けてきた。

「ん? なあに?」

テーブルを拭きながら間延びした声で返す。
智哉は照れたように駆け寄り、母の耳許で囁いた。

「お母さんって、遼平先生のこと、好きでしょ?」
「なっ……!?」

唐突に図星を衝かれ、言葉に詰まった。

「やっぱり……顔が赤くなってるっ!」
「智哉が、へ、変なこと言うからでしょっ……」

指摘されなくても頬の熱さで紅潮してることは分かっていた。

「いいんだよ、隠さなくても」
「隠すも何も。お母さんはお父さんと結婚してるのよ?」
「好きなの? お父さんのこと?」

智哉の目は笑っていなかった。母の本心を確かめようと、真剣な面持ちを向けていた。
その顔に嘘はつけない。たとえ親子でも。

「あのね、智哉。夫婦は好きとか嫌いとか、そういうものだけじゃないの」

嘘はつけないが、本当のことも言えない。
諭すような口調で言い聞かせた。
/168ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ