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女医の診察日誌
第11章 ビッグな贈り物
 九月上旬のある日、勇次は、会社から車の販売店に電話をか

け、先月に対応してくれた相手を指名して、契約書を持って来

るように云い、その契約書を書き終わり、金庫からコンビニの

ビニール袋に580万円が入った包みをテーブルに置き、”申し

訳ないが、中身を確認してくれますか”と差出した。

相手は、「前金ではなく、納車の日で結構ですよ」と云ったの

だが、”此処に置いていてもなんですから、お持ち帰りください”

と云うと「こんな現金での大金を頂くのは初めてですよ」と、

返して来たので、”入出金の記録に残らない方法で買おうと思い

ましたので”と、付け加えてその札を数えさせた。

 希望するナンバーを云い、納車できるようになったら、事前

に連絡してくれるように依頼して、営業マンを帰した。

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