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いとおしい青
第18章 揺らぐ心
由貴は帰宅すると夕飯の支度をしようとした。

玄関から音がする。

「ただいま。」
義之が帰ってきた。

キッチンに立つ由貴の背後に義之が立つ。

「お帰り。仕事してる時間よね?どうしたの?」
由貴は訪ねる。

「お袋がたまには早く帰れって。
悪いけど今日の食材 明日に回せる?
食べに行かない?由貴の行きたい店にしようか?」

「そうね。」

「何だよ、あまりノリ気じゃないなぁ。体調悪いのか?」
心配そうな顔をして
義之は由貴のおでこをさわる。

「ちょっ…大丈夫よ。」
私そんなに曇った顔してたのね。

由貴は顔を遠ざける。
義之がショックをうける。

ごめんなさい義之。
さっき井口さんにキスされたから近づかないで。…

由貴は化粧を直して
念入りに唇を洗った。

義之は着替えたながら
由貴の様子を見ていた。

店に向かうまでの間 
義之が職場のスタッフの話をしているが
由貴は上の空だった。


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