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Vesica Pisces
第5章 太陽は静寂を焼く
女の子にはケーキはいくらあってもいい。

が、ケーキでは満足しない男性陣。

伽耶はエコバッグを下げたままキッチンへ向かった。

「そんな皆さんにこれから餃子を作りまーす!」

未知の掛け声におぉーっと歓声があがった。

にんにく入りとにんにくなし、チーズや野菜のみ、ナッツやキムチなどワイワイ言いながら餃子を包んで行き、ホットプレートで片っ端から焼いていき、焼きあがったものから食べていく。

「やべぇ、マジ美味え」
「クリパに餃子、最高っ!!」

沢山用意した筈のアルコールも餃子につられて消えていく。

いつの間にかやって来て、いつの間に帰っていく、入れ替わり立ち代わりで料理もお酒も尽きることがない。

いっぱい笑って、叫んで踊って、こんな楽しいクリスマスパーティーは初めてだった。

「食べてる?」

伽耶は未知が持って来てくれたケーキの載ったお皿を見せる。

「飲んでる?」

近くに置いてある紙コップは既に空っぽで、嘉登はシャンパンの入った紙コップをそれに重ねた。

「餃子、めっちゃ美味かった」

嘉登の笑顔につられるように、伽耶も笑った。
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