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Vesica Pisces
第5章 太陽は静寂を焼く
後からチキンやサラダ、つまみになるものが持ち込まれて、300個は作った餃子は繋ぎの役割を果たし、きれいさっぱり無くなった。

「ねーねーいつプレゼント交換すんのー?」

酔っ払い達は山になったプレゼントを漁り始める。

先に帰っていく人には自分が持って来た以外のプレゼントを一個持って帰っていいことになっていた為、今居るメンバーの数ぶんは残っているはずだった。

男女共有の五千円までというお題のプレゼントは駄菓子の詰め合わせから、頭皮ケアシャンプー、サングラスまでバラエティーに富んでいた。

「伽耶、何だった?」

『アロマキャンドル、お洒落だよね、和可菜は?』

「目覚まし時計」

かなりゴツめの目覚まし時計とは別に小さな紙袋を持っている和可菜。

「それ何?」

「んっふっふーばんちゃんに貰っちゃった〜」

「ずーるーいー!良いなぁ」

「アンタは彼氏に貰ったでしょうが!」

完全防音の透の家では騒ぐだけ騒ぐ。

「女の子はあっちの部屋にベッドあるよ?」

酔っ払いの男の子たちから逃げる様に、嘉登に促されてドアを開けると確かにセミダブルが二つ並んでいた。

飲み物と軽いものを持ち込んで、女子だけのパーティーを始めた。
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