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同棲中の彼とのセックスレスを解消したい!
第5章 糸口
──一戦交えて息をついた彼らは、それぞれコーラとメロンソーダを飲みながらわたしたちに話しかけてきた。
向こう側にはこちらの声は聞こえるが姿は見えない。
鏡の向こうとこちら、目線は合わないが向かい合っていた。
バスローブを羽織った彼らは、先ほどよりも少し幼く見えた。
「ねえ。こんな変態なあたしたちのこと、どう思う?」
「仲が良さそうなカップルだなぁと思いますよ」
はじめがやわらかい声で答えた。
彼の声は低いけれど決して野太いわけではなく、心地よく響く声だといつも思う。
優しい声だ、とも。
「ありがと。どうして見てくれるの? 仕事だから?」
「そうですね、それもあるかな。僕も彼女も他に仕事をしているんだけど、このアルバイトを始めてからふだんの生活では触れ合うことのないひとたちとこうして触れ合うことができて、貴重な経験をさせてもらっているなぁとも思いますよ」
「ふうん。そっちもカップルなんだ。見ている最中にやりたくなることってないの?」
「うーん……ドキドキするけど、仕事だからね」
「へぇ。もしかして……レスなの?」
はじめがぐっと詰まった。
わたしは苦笑いしながらコーヒーを飲んだ。
向こう側にはこちらの声は聞こえるが姿は見えない。
鏡の向こうとこちら、目線は合わないが向かい合っていた。
バスローブを羽織った彼らは、先ほどよりも少し幼く見えた。
「ねえ。こんな変態なあたしたちのこと、どう思う?」
「仲が良さそうなカップルだなぁと思いますよ」
はじめがやわらかい声で答えた。
彼の声は低いけれど決して野太いわけではなく、心地よく響く声だといつも思う。
優しい声だ、とも。
「ありがと。どうして見てくれるの? 仕事だから?」
「そうですね、それもあるかな。僕も彼女も他に仕事をしているんだけど、このアルバイトを始めてからふだんの生活では触れ合うことのないひとたちとこうして触れ合うことができて、貴重な経験をさせてもらっているなぁとも思いますよ」
「ふうん。そっちもカップルなんだ。見ている最中にやりたくなることってないの?」
「うーん……ドキドキするけど、仕事だからね」
「へぇ。もしかして……レスなの?」
はじめがぐっと詰まった。
わたしは苦笑いしながらコーヒーを飲んだ。