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太陽の下で
第1章 小宮清太郎
はじめまして。

小宮清太郎と申します。

自己紹介なんてするほどの者ではないんです。

僕は地味だし、趣味は読書だし、日々を慎ましく静かに平和に過ごせたらそれでいいんです。

彼女?そんなの、僕には無縁です。

これまでにいたこともないけれど、この先に彼女ができる予定も少しもないですね。

僕の身近な女の人と言えば、母と祖母くらいでしょうか。

実家に戻るたびに、「彼女はいないの?好きな子くらいはいるでしょう?」なんて母からは言われ、祖母からは「せいちゃんはどんなお嫁さんもらうんだろうね、おばあちゃん楽しみにしてるんだから」なんてニコニコ言われ、その度に心の中で、僕には期待しないでくださいって呟いています。

5つ上の兄からは、「結婚っていいぞ、お前もいい女の子捕まえろよ」と。

兄は確かに結婚して幸せそうです。

兄の奥さんもとても優しそうだし、僕にも親切にしてくれるんですけど、でも僕は1人でいいんです。

どうしてそんなに女嫌いなのかって?

それはまたそのうちに。
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