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濡れて溺れて
第1章 濡れて溺れて
 その時、キュッと己の先端が締め付けられた。それは新庄が口づけを請う合図で、水沢はふと顔を上げる。額に大粒の汗を張り付かせ、紅潮した頬の上で目元を緩ませた彼女と目が合った。
 水沢は再び彼女を抱きしめ、マシュマロのように柔らかな唇を食んだ。口を開かせて舌を入れると、新庄はされるがままになる。彼女は舌の裏を愛撫されるのが好きで、静かにその時を待っている。本当はギリギリまで焦らしたいのだが、生憎水沢にそんな余裕は無かった。尖らせた先端で新庄の裏筋を撫で上げ、その舌を吸い込むように深く口づけると、彼女は喉の奥で小さく悲鳴を上げた。余程気持ちが良いのだろう、華奢な体がぶるりと震えて快感を訴える。至近距離で見つめ合い、彼女の唾液を味わいながら彼はゆっくりと腰を落とした。新庄が水沢の舌に苦しそうな声を乗せる。だが最早、彼の理性は振り切れていて、彼女に手加減などしてやれそうになかった。
 唇を離して、水沢は新庄の頭部を強く抱き寄せた。

「……悪い、もう限界だ」

 直後、水沢は猛り狂った闘牛のようにモノの頭を振り、新庄を攻め立てた。互いの体液にまみれた体はより一層感度を高め、水沢が己を打ちつける度、ぐちゅ、ぐちゅと淫靡な声を上げて泣き叫ぶ。体を激しく揺さぶられて、新庄は痛みなど忘れて快楽に溺れ、恍惚と声を上げ続けた。
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