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immorality ~哀戦士編~
第2章 元秘書の覚悟 ~反乱計画~
~会社近くの居酒屋~
・-・ 19:20 ・-・

秘書課の『適応能力試験』の内容を聞き、安部は唖然としていた。

しかし、沢渡江梨花がなぜ、秘書課に異動になったのか、疑問が残る
「それで、なんで江梨花が秘書課に?」
「まあ、4人の予定だったものが、辞退と退職で1人しか残らなかったからだろ」
「人数合わせってことか?」
「それ以外に、俺は思いつかんけど...」
「でも、なんで江梨花なんだ?」
「推薦したのは、あの小木曽らしい」
「なにっ!」
小木曽の名を聞き、安部の声が大きくなる
「だから、そんなに興奮するなよ」
「すまん、ついっ...」
安部にとって小木曽は、部長職を奪われた男であり
部下達を退職に追い詰めた、張本人であった
「なぜ、アイツが江梨花を?」
「簡単なことよ。いい女だから!それだけさ」
「なっ、それだけ?」
「小木曽は、大田原と同じ大学の後輩で、常に大田原と一緒に昇進してきた男」
「ああ、噂で聞いている」
「社内一の美女の噂を耳にした小木曽が、いい女がいると推薦したのさ」
「つまり能力云々でなく、大田原好みの女って事か...」
「その通り」
きっぱりと答える木元
安部の不安は、募るばかりだった。
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