パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第12章 過去編五話　初めての

　悠の、豊満ではないが形の良い胸が、自分の平らなそれに触れる。服越しに触れた膨らみは、この下には更に柔らかな感触があるのだと容易に教えてくれる。孝哉の心臓が期待に高鳴った。セーターの上からそっと乳房を撫でると、悠の脚がびくりと震えた。

「あ、いや……ごめん」

　成長した女の胸を触るのは初めてのことだった。悠の反応の示すものが不快なのか快感なのかわからず、孝哉は戸惑いに声を漏らした。
　胸に触れていた手を慌てて除ければ、下に横たわる悠がそれを掴んだ。彼女は壊れものを扱うように、孝哉の指に自分のそれを絡ませる。そうして引き寄せた弟の耳に、チュッと軽く音を立てて口づけたのち、吐息混じりに囁いた。

「もっと触って」

　悠のこんな声を聞いたことはなかった。女の部分をいやというほどさらけ出し、男を興奮させる色っぽい声。それが、この非日常的な情事を煽り、孝哉の心拍を上げていく。