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篠突く - 禁断の果実 -
第12章 過去編五話 初めての
序盤からこれで、体は最後まで持つのだろうか。自分の内でがなり立てる大太鼓を鎮めようと、孝哉はひとつ深呼吸をした。
「……あのさ、その……エッチって、したことあるの」
自分とは反対に、落ち着いているように見える彼女の過去を探ってみる。だが、その答えは嬉しいものだった。
「無いわよ。初めては好きな人とって信念があってね」
「俺もだ」
孝哉が頬を緩めると、ふふっと悠の笑う気配がした。
悠に絡め取られた手が、セーターを捲り、ワイシャツを掻き分け、シャツの下へと誘導される。冷えた指先に、温かい彼女の素肌。すべすべとしてふわりとした、心地良い手触り。その頂点にそびえ立つ、おそらく明るい色をした突起。
「……!」
「……ほら。ドキドキしてるの、わかるでしょ?」
拍動を聞かせたかっただけなのか、それとも弟の若い性欲を煽っているのか。
暗くなった部屋の中でも、彼女の瞳の色が微かに見えた。世界で一番愛しい人を瞳に映し、彼女は微笑う。妖艶にも見えるその微笑に、孝哉の中で疼いていた熱は限界を超えてしまった。
「……あのさ、その……エッチって、したことあるの」
自分とは反対に、落ち着いているように見える彼女の過去を探ってみる。だが、その答えは嬉しいものだった。
「無いわよ。初めては好きな人とって信念があってね」
「俺もだ」
孝哉が頬を緩めると、ふふっと悠の笑う気配がした。
悠に絡め取られた手が、セーターを捲り、ワイシャツを掻き分け、シャツの下へと誘導される。冷えた指先に、温かい彼女の素肌。すべすべとしてふわりとした、心地良い手触り。その頂点にそびえ立つ、おそらく明るい色をした突起。
「……!」
「……ほら。ドキドキしてるの、わかるでしょ?」
拍動を聞かせたかっただけなのか、それとも弟の若い性欲を煽っているのか。
暗くなった部屋の中でも、彼女の瞳の色が微かに見えた。世界で一番愛しい人を瞳に映し、彼女は微笑う。妖艶にも見えるその微笑に、孝哉の中で疼いていた熱は限界を超えてしまった。