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禁断背徳の鎖2・約束の砂浜-
第11章 早乙女会長のお嬢様



吉田春夫の時も、クロエ・アンダーソンの時も、私は後手後手に回ってしまった。


だから今回は周到に用意したのだが、まだ足りないものはないか?
ずっとそう考えて来た、今度こそ何事も無いように…



「やはり、そういう格好も似合うね…
もう少し露出があっても良いと思ったが、美紀が嫌がるだろうとは思ったのだよ」


「これに露出……」


「特に胸辺りが…」


「それは‥ちょっと嫌かも…
ただでさえ強調されるのって・・・」


「全体的にバランスは良いと思うがね…」


「胸大きいのが悩みなの知ってるくせに……」


「言う程でも無いとは思うのだが…
逆に胸が強調されるから他が細く見える、私的に言えば丁度良いかな?」


「・・それ‥紀永の願望・・・」


不安な顔は何処へやら…
まあ‥私もそう持って行ったが……



「まあ‥そうとも言うがね…
そう、ドレスの方は本当に強調されるかな?」


「ドレス・・
背中‥開きすぎてない?」


「それは心配ないよ…
上手く作らせてある」


「そう・・・」


背中‥背中の傷痕…
こう言うだろうと思い、先に見越して作らせたが……


美紀は背中の傷痕に異常な程反応する…
米国の1件で嫌な程理解したが、極度の男性不信‥理由は考えなくても直ぐ分かる。


私が触れても身体を硬くする程、背中の傷痕と共に心の傷痕も未だに……



「・・見て‥みるかい?」


「えっ??」


「ドレス・・」


「今??」


「構わないと思うがね?」


「・・・
ちょっとだけ‥気になるかな?」


「そう……」


美紀の背中を押してベッドルームへ…
部屋数は沢山あるのだから、1部屋を美紀の着替え用にして、荷物を運び込ませている。


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