パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第10章 中毒者の顔

両手首の手錠が、身体も心も、がっしりと縛りつけて離さない。
ただ簡易的に両手を繋いでいるだけの手錠なのに、私を捕らえられて、離さない。まるで魔術にでもかかったように、動けない。

奥深くを貫き、一気に引き抜かれた瞬間。シャワーのように水滴が吹き出し、足元に生い茂る草木へ降り注いでいく。

「ああぁあ……」
意識が、混濁しそうになる。どこまでも昇りつめていってしまいそうな、空白の時間。

足元に目をやると、太股の内側から足首まで、沢山の水滴が伝っていた。脱ぎ捨てたパンプスまで飛沫を被ってしまっている。
誰かが来たら、どうしよう。この期に及んでまだ、そんな思いが頭をかすめる。
貪欲な雌は、それでも快楽を欲し、自ら臀部を突き出して、懇願する。

冬木様の前で、私は、セックスでのみ幸福を得られる雌の生物と化す。
森の中、草の生い茂る地面に裸足で立ち、性器を剥き出している私は、品のない、卑しい動物だ。愛玩されるでもなく、飼われるでもなく。ただ弄ばれる、無力な動物。

背中が、ぞくりと震える。また内部へ侵入され、淫汁が溢れる。
目尻から涙がこぼれ、開いた口から唾液が流れる。