この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
君がため(教師と教育実習生)《長編》
第7章 しのちゃんの受難(四)

 いい匂い。
 何の匂いだろう? トマト? コンソメ? 美味しそうな匂い。
 んー、お腹空いてきた。

 目が覚めるたびにペットボトルの水を飲んでいたので、頭痛もだいぶ落ち着いてきた。
 起きようかどうしようかとゴロゴロしていると、ノックの音がして、里見くんの声が聞こえる。

「小夜先生」
「は、はい」

 ひょこりと里見くんが顔を出す。隙間からさらにいい匂い。あ、トマトだ。

「トマトソースのスパゲティ作りましたが、食べますか?」
「食べます!」

 作ってくれたの!?
 飛び起きそうになって、パジャマであることを思い出す。
 一度見られているのだから、構わないとは思うけれど、少しだけ残った羞恥心が邪魔をする。

「じゃあ、起きてくださいね」
「はい!」

 閉められたドアを確認してから、ベッドから降り、クローゼットを開ける。
 Tシャツにホットパンツを合わせようとして、やめる。さすがに、部屋着のホットパンツはまずい気がする。スカートも却下。
 だって、相手は里見くんだし。油断大敵。
 膝下のクロップドパンツを取り出す。これでいい。いや、これがいい。
 パジャマを脱ぎ捨てて、ショーツ一枚で服を着る。

「あ、そうだ、小夜先生」
「!!」
「あ、失礼しました。粉チーズはありますか?」
「……冷蔵庫の右側のポケットにあります」

 ドアを開けた里見くんに気づいた瞬間に、慌ててブラトップを着たけれど、着たけれど!
 まだ、ショーツにブラトップだけだったんですけど!

 絶対に、わざとだ! 里見くんめ!
/321ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ