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君がため(教師と教育実習生)《長編》
第10章 しのちゃんの受難(六)

「とりあえず、抜こうか?」

 皮膜ごと宗介の肉杭が取り除かれると、少し切ない。少し寂しい。
 ゴムを結び、ティッシュに包んでゴミ箱に落としている宗介の姿を、ティッシュで陰部の愛液を拭き取りながらじっと見つめる。

「小夜?」
「座って」

 全裸の宗介をソファに座らせると、少し萎え始めた肉棒が目に入る。精液もきちんと拭かれて、いい子にしている。
 もう少し、待っていてね。

 テーブルをソファから引き離した瞬間に、宗介は私が何をする気なのか理解したらしい。

「えっ? 小夜?」
「ゴムちょうだい」

 戸惑いながら、宗介は脱いでソファのそばに落としてあったズボンのポケットから避妊具を一袋取り出す。受け取って、近くに置く。
 ソファに座った宗介の前で膝を折ると、目の前にそそり立つ、宗介の雄。
 赤く張っている。ピクリと動くそれを見ても、別に怖くはない。むしろ、好ましいものだ。さっきまで私の中で気持ち良くなってくれていたのだから。

「私の中にいたい、って言ったよね?」
「……言った。言いました。小夜、まさか」

 その瞳に宿すのは、不安か期待か。どっち?

「私の口の中でもいい?」

 宗介は真っ赤になりながら、頷いた。
 私はニッと口角を上げながら、口を開く。

 ――いただきます。
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