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第10章 しのちゃんの受難（六）

　肉茎を口の奥まで飲み込んで、少し吸い上げながら先端へと口を動かす。口で宗介の肉棒を扱きながら、指は根元の下にあるふにゃふにゃの柔らかいものをすくい上げる。

「っあ！」

　袋の中に二つの弾力のあるものを確認して、優しく手のひらで包み込んで、やわやわと揉む。たぷたぷとしていて面白い。
　寒いときは少し張りつめているそれは、今日は暑いのか、でろんとしている。

　何度か口を往復させると、肉茎が張りつめてくる。感じてくれているようで嬉しい。
　鈴口と裏筋に舌を這わせたまま口で扱くのを宗介は気に入ったようで、音を立てながら扱くと甘い声とともに腰が揺れる。

「あっ、小夜っ」

　根元、体液の通り道を指で強く押さえる。そうすると、イキたくても射精できないのを知っている。

　まだ、イカせない。

「ん、っ」

　口蓋の柔らかいところに亀頭を擦（なす）り付けると、それも気持ちいいようだ。
　上目遣いで見上げると、宗介が真っ赤な顔をして微笑んで、髪を撫でてくれる。

「……小夜、気持ちいい」

　なら、良かった。

「でも、そろそろイキそう……」

　あ、じゃあ、速めましょうか。口の中に出しますか。飲み込めるかはわからないけど。

「や、ちがう、ちがう！　小夜の中で、イキ、た、い……」