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君がため(教師と教育実習生)《長編》
第10章 しのちゃんの受難(六)

「良かった。小夜が気持ち良くなってくれて」
「気持ち良くしてくれてありがとうございます」

 まったく、どんな会話なんだか。
 色気も何もないピロートークならぬ、バストーク。

「ねぇ、小夜」

 胸を下から持ち上げて水面に谷間を作る遊びをしながら、宗介は微笑む。

「次は後ろからしていい? ベッドで」
「……次?」

 下を見ると、少し勃ち上がっている陰茎が目に入る。……回復、早いのね。若さってスゴイのね。

「今夜は小夜を貪り尽くしたい」
「……私の体力も考慮してください」
「来週の研究授業が終わるまで何もできない俺の辛さも考慮してください」

 そういえば、そうか。
 学園内ではハグしかできないし、そもそも、来週は実習授業と研究授業の準備にかかりきりになるはずだ。寝る間も惜しんで指導案の作成をしなければならないはず。
 私と過ごす時間は、ない。

「宗介は実習生だから仕方ないよ」
「だから、あと一週間頑張れるだけの力が欲しい」
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