この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
君がため(教師と教育実習生)《長編》
第1章 しのちゃんの受難(一)

「おはようございます、篠宮先生」
「わ、里見くん?」

 さっきまで君のことを思い出していたよ、と口から出そうになる。危ない、危ない。

「どうしました?」
「あぁ、今日から教育実習でお世話になるので、挨拶をと思いまして」
「ってことは、佐久間先生の担当が里見くん?」
「はい、そうです」

 少し、背が伸びた? ちょっと、大人っぽくなった? 痩せた? こういうふうに、生徒の成長を見ることができるなら、教育実習もいいかもしれない。
 準備室の鍵を開けて、里見くんに入室を促す。

「どうぞ。コーヒー飲みますか?」
「いえ、すぐに職員室に戻らなければならないので」

 忘れていた。実習生は多忙だ。それこそ、寝る時間もないくらいに。
 初日の今日は特に忙しいのだ。

「先生、覚えていますか?」
「はい?」
「俺が先生に告白したときの、先生の返事」

 覚えているも何も、毎年、言っている台詞だ。

「『大学を卒業して無事に社会人になったら、ようやく私と対等です。あと五年後にまだ私のことを覚えていたら、また口説きにきてください』と、おっしゃいましたよね、先生」
「……はい」

 ちょっと口元が緩んでしまう。
 いや、なんか、照れるなぁ。そうやって、言われると。恥ずかしい。

「あと一年、我慢できそうにないので、今から口説き始めてもいいですか?」
「は?」
/321ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ