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誰よりも君を愛する
第33章 嫉妬
休日、久しぶりに繁華街へ二人で買い物に出掛けた。
ゴルフショップで良雄がパターを選んでいると若い男が亜矢子に話しかけてきた。
『亜矢子‥ちゃんじゃない?』
『ぇ‥あ、カズお兄ちゃん?』
『久しぶりだね、綺麗になったなあ。結婚したって噂で聞いたけど‥』
亜矢子はすぐに良雄を紹介した。
『良雄さん、こちら小さい頃からお世話になってた幼なじみの和也さんです。』
和也は軽く会釈をすると一瞬で良雄の下から上まで視線を流した‥
実年齢よりは若く見られる良雄でも実際、亜矢子と並べばかなり歳上だと分かっただろう‥
その和也という男を良雄も一瞬で観察し、危険人物だと判断した‥早く言えば嫌いなタイプだ。
『この後の予定は?良かったら3人でお茶でもいかがですか?‥久しぶりだから亜矢子ちゃんと話ししたいな‥』
馴れ馴れしく無遠慮な和也に憤慨しながらも、亜矢子の良雄を見る目が‘お願いします’と言っている。
『じゃあ向かいのカフェで良いなら‥僕はもう少しクラブを見てから行くから、先に行ってゆっくり話してるといいよ‥』
良雄は冷静に大人の対応をしたつもりだった。
『じゃあ、遠慮なく、亜矢子ちゃんをお借りします‥』
良雄はまたもや憤慨した。
‘借りるだと?’