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誰よりも君を愛する
第41章 愛の証

綺麗にヘアメイクを済ませた亜矢子は美波から一着のドレスを渡された‥

『良雄から預かったのよ‥』

『素敵‥でもどうして?』

『どうして?って‥今日はアナタたちの結婚記念日でしょう?』

『やだ、私ったら今年も忘れるとこだった‥』

双子の子育てで忙しくしていた亜矢子は毎年の結婚記念日をついつい、忘れていた。

そして毎年結婚記念日には良雄が寝酒にワインを開けて日頃の亜矢子を労ってくれるのが慣例になってしまっていた。

『さあ、バッチリキメてパーティーに行くわよ!』

このドレスも高級なエステも本当は全て良雄からのプレゼントだと知った亜矢子はとても胸が熱くなった‥

そして毎年結婚記念日を忘れずにいてくれる夫に深く感謝した。

エステのスタッフ達に見送られまた車に乗るときに亜矢子を担当した池田有弥が歩み寄り亜矢子に囁いた。

『本日はありがとうございました。私から最後にプレゼントです‥』

そう言うと有弥は亜矢子の胸元にシュッと香水を一吹きスプレーした。

『あ、イイ香り‥。』

『ええ、女性にはね。男性には‥ま、後のお楽しみです‥』


行き先も告げぬまま車は走り出しホテルに着いた。

美波は亜矢子をホテルのスイートルームへ案内した。
扉を開けると美波の夫の田中と裕子夫婦、そして愛する夫、良雄が出迎えてくれた。

『結婚記念日おめでとう!』

『ありがとうございます』

『亜矢子、すごく綺麗だよ。もしかして今年も結婚記念日忘れてただろう?』

『ええ、ごめんなさい旦那様。でも、素敵な1日をありがとうございます』

『喜んでくれて嬉しいよ。』

『子供達は?』

『心配しないで。ウチの実家に預けたから‥お母さんは叔母さんとこに行ったし。今日はゆっくり楽しもう、イイね?』

『わあ、嬉しい‥』

木下がシャンパンを軽快に開けると皆で乾杯して良雄と亜矢子を祝福してくれた。

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