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誰よりも君を愛する
第33章 嫉妬

『今すぐ離婚して実家に帰ればお兄ちゃんに会えるし、結婚も出来るぞ?』

『ンウーッ‥ンウーッ‥』

亜矢子は嫌だ嫌だとクリトリスを引っ張る糸を左右に動かしながら激しく首を振った‥

『僕の亜矢子への愛情が足りなかったのか?‥それとも伝わってないのか?』

『ウーウーウー‥ンウーッ』

亜矢子はそんな事はない、それは違う、と尚も首を振った。

亜矢子がグズグズと泣きはじめて鼻水が溜まり呼吸が苦しそうになったので良雄は口のガムテープを外してやった‥

『うぇ‥っ、ごめんなさい旦那様ぁ‥私が、ヒック‥悪かったですぅ~‥うぇ~んっ』

『じゃあ亜矢子は僕を心から愛してくれてるの?今日の亜矢子を見てるとお兄ちゃんに夢中で微塵も僕への愛情とか配慮も感じられないよ‥』

『ご、ごめんなさい‥ぅう‥久しぶりにお兄ちゃんに‥ぅう‥会えたからぁ‥でも‥旦那様ぁ愛してますぅう‥っ‥ごめんなさぁ‥い‥ずっと‥一緒に‥ぅうっ‥居たいですぅ‥ウワァーン‥』

良雄は亜矢子が口から離したクリトリスに結んだ黒い糸を人差し指に絡め引っ張った‥

『離婚か、‥亜矢子の体の中のいやらしい浮気の毒抜き、どっちか選べ!』

良雄は指に巻き付けた黒い糸を弄ぶようにクイクイと引っ張った‥

『ぁ‥ぁあ‥ん毒、毒を抜いて‥ん、いやらしい毒を抜いて‥良い妻に‥なります‥ウワァーン(泣)』

『今回のいやらしい毒抜きは亜矢子の子供時代からの毒だから前回とは違うよ‥いいな?』

『ぅう‥はあい。悪い毒、抜いて下さい‥ウワァーン‥』

亜矢子は前回、良雄だけのために尽くし、愛を貫く決心をしたはずが、和也に再会して、かつて自分を本当の妹のように可愛がってくれて、甘えさせてくれた男に心を浮つかせた自分を恥じた。

良雄の嫉妬心は亜矢子のかつての小さな胸にしまった初恋すらもえぐり出し、捨ててしまわなければならないものだった‥


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