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誰よりも君を愛する
第40章
魅惑のエステ
看板はないが建物の造りや見た感じ、雰囲気は高級な和風旅館か高級料亭のよう‥
‥ここでエステ?
亜矢子は一抹の不安と緊張、そして想像もつかない期待感で胸が高鳴った。
美波が扉の前に立つと木調の自動扉が左右に開いた‥
「いらっしゃいませ、田中様。お待ちしておりました‥」
中に入ると微かなお香の香りと共に30代半ばくらいの白いワイシャツと黒のスラックス姿のどちらもハンサムで爽やかな2人の男性が出迎えた。
‥エステなのに男性スタッフだけ?
店内は受付カウンターはなく、待合い所のようなスペースやソファなどもない。完全な予約制のようだ。
白い玉砂利が敷き詰められた日本庭園があり人工池の中で錦鯉が数匹、小さな滝に打たれながら優雅に泳いでいた。
外の晴れ渡った青空を忘れてしまうくらい店内には日の光は入らず、スタッフに案内されて歩く大理石の廊下はほの暗く、足元だけを照らすぼんやりとした灯りだけだった‥
途中、鳥、風、月、と書かれた格子戸の前を通り、亜矢子達は一番奥の花と書かれた部屋に案内された。
『本日、田中様とお連れ様におくつろぎ頂きます花のお部屋でございます。』
格子戸を開け、靴を脱ぎ、更に障子戸を開けると20畳程の白と茶を基調とした全面大理石張りの浴場だった‥
‥ぇ、なにコレ?
ドーンと部屋の中央にある大きな茶の大理石で出来たお風呂のお湯はピンクの乳白色で色とりどりのバラの花が浮かべられていた。
『綺麗‥っ』
その横にエステの施術に使用されると思われるベットが2つ並んでいて間に置かれたテーブルには高級そうな化粧瓶や器具らしき物や、細いコードやチューブのついた装置が置かれていた。
そしてバランスよく配置された南国のような観葉植物や花、微かなアロマの香りがくつろぎ感を与えてくれた。
‥着替えは?
『亜矢ちゃん、今日は日常を忘れて身も心もこちらの性感エステで癒されましょう‥お願いだから途中で嫌がったりしないでね、イヤな事はされないから素直に身を任せるの、良いわね?隣で亜矢ちゃんが嫌がるとコッチまでシラケちゃうから、ね!』
‥え?せ、性感エステ?
『わ、わかりました‥頑張ります』
『やだ、リラックス、リラックスよ!フフフ‥』