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獣戦記 §ju-senki§
第3章 レアン王
料理の味なんて分からない
互いに黙って食事をしていると、おもむろにレアンが口を開いた
「ムツキ殿、その・・・昼間は申し訳なかった。」
ペコリと頭を下げるレアンに、ムツキは慌てて首をぶんぶんと横に振る
「い、いえっ、その・・・いきなりで驚いてしまっただけで、大丈夫です!」
ぎこちなく笑う表情にレアンは少し残念そうに微笑み、小さく溜息を吐く
その仕草に「もしかして自分は何か粗相をしてしまったのか」と不安になるムツキ
「そう、か・・・ムツキ殿はやはり覚えていないか」
レアンの言葉にムツキは瞳を瞬き小首をかしげる
「少しばかり長くなるが、聞いてくれるか?」
そう言ってレアンはゆっくりと語り出した