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第1章 プロローグ

『フン、少シハヤルミテェダナ』
『ダガ俺達ノ敵ジャネェゼ！』
　ヴァイス兵達は腰に装着されていた銃を左手に取ると少女達に向かって一斉に引き金を引いた。
　レーザーの銃弾の放たれる最中、一番最初に出たのはリーダーの赤いレオタードの少女だった。
「たぁああぁぁ―――っ！」
　武器を強く握りしめるとシャフト部分が伸びると真っ赤に染まり上がって高熱を宿した。
　少女はまさに爆ぜる勢いで走りだすとヴァイス兵達の銃弾の雨をかいくぐって距離を縮めると紅蓮に染まった武器でヴァイス兵達を攻撃した。
　まさに一瞬の出来事だった。
　少女はヴァイス兵のわき腹や胴を切り裂いたのだった。
『『『『『ギャアアアァァァ―――ッ！』』』』』
　武器の熱伝導でヴァイス兵達の体を切り裂くとたちまち切られた個所から炎が噴き出してヴァイス兵達を包み込んだ。　
「次は誰なのっ？」
　少女は目を吊り上げながら武器の先端をヴァイス兵達に向けた。
　　
『コノ、小娘ガァッ！』
『調子ニ乗ルンジャネェ―――ッ！』
　するとヴァイス兵は別の少女に狙いを定めて走り出した。
　黄色いレオタードの少女の周囲をヴァイス兵達が取り囲んで逃げられない様にすると一斉に銃口を向けた。
　普通ならば笑っていられない状態なのだが、彼女は余裕に胸を張りながら口の端を上げて笑った。
「アンタ達、それで私を捕えたつもりっ？」
　少女が武器を空高く向けるとシャフト部分に金色の光が灯った。
　光は一筋の光となって宙に浮かんでソフトボールくらいの形に膨れ上がると彼女を中心に強力な雷撃が発せられてヴァイス兵達を一網打尽にした。
『『『『『グギャァアアァァ――ッ』』』』』
　雷撃に飲み込まれたヴァイス兵達は断末魔を上げながらその場に倒れた。
「私、最強っ！」
　少女は左手を腰に当てて言った。