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セイント・イリス ~淫辱の天使達~
第1章 プロローグ
 そしてとうとう東京に姿を現した。
 腹が減ると飲食店に押し入って食料を食い散らかしたり奪った酒を煽り、銀行や宝石店に向かうと純金や宝石などを根こそぎ奪って行った。
 略奪行為の終わった後はゲームの様に街を破壊して回った。
 日本経済中心地の高層ビル群を尽く破壊、逃げ遅れた人々は瓦礫の下敷き、または爆発に巻き込まれて怪我を負いアスファルトに転がり苦しんでいた。
「助けてぇ……」
「だ、誰かぁ……」
 しかし誰も助けには来なかった。
 皆自分が助かる事に精いっぱいでそんな余裕は何処にも無かった。
『ぎゃはははっ!壊レロ壊レロ!』
『抵抗シテモ無駄ダ!サッサト全面降伏ニ応ジロ!』
『大人シク我等ヴァイスニ跪け虫けら共っ!』
 ヴァイス兵達は言いたい放題に叫びまくった。
 最早これまでと思われたその時だった。
「そこまでよっ!」
『ッ?』
 ヴァイス達は周囲を見回した。
 すると太陽を背に7人の少女達がヴァイスの目の前に降り立った。
 皆年場も行かない17才前後、右から白・紫・青・赤・黄・緑・桃の7色のノースリーブで背中の大きく空いたきわどい角度のハイレグレオタードをうら若き肢体に身に纏い、その上から卵型のショルダー付のプロテクターを上半身に装着、右腿には警棒の様な武器を収めたホルダーが腰と腿に巻かれたベルトで固定され、顔をそれぞれの色のバイザーで隠していた。
『オ前等ハ!?』
 ヴァイス兵は尋ねた。
 すると中央のリーダー格、赤いレオタードとバイザーの少女が一歩前に出ながら言って来た。
「この地球を貴方達の思い通りにさせない、私達セイント・イリスが守ってみせるわ!」
 少女達は右股の武器を抜き取って身構えた。
 臨戦態勢の少女達を見るとヴァイス兵達はゲラゲラ笑いだした。
『ぎゃはははっ!馬鹿ナ女共ダゼ!サッサト逃ゲテリャ良イ物ヲ!』
『コイツ等カラ先ニ始末シテヤロウゼッ!』
 ヴァイス兵は一斉に武器を向けた。
 激しい轟音とともに圧縮されたエネルギーが向かって放たれると少女達は左右横に飛んだりビルの上に飛び上がって攻撃を回避し、彼女達のいたいた場所は音を立てて爆発した。
 
 
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